『ホビー不動産』WEBサイト、いよいよオープンしました。
不動産を偏愛する代表の室田が、なにを考えてこのサイトを作ったのか。サービスを通じてどのような世の中を作っていきたいのか。
「ホビー×不動産」が目指す世界観について語ります。
はじめまして。『ホビー不動産』の代表、室田 啓介です。
ホビーと不動産。 なんとなく楽しげではあるけれど、それがなんなのかパッとイメージができない。多分、多くの方はそんな印象を持たれたのではないかと思います。
それもそのはず。Googleで「ホビー 不動産」と検索してみても、出てくるのはほぼ僕の情報だけ。
前職である東京R不動産で働いていた頃に提唱した「新しい遊び」の話を、ホビー不動産の最初の記事としてご紹介させてください。
「自分がいいと思った物件以外は取り扱わないこと。」という、不動産屋としてはなかなか珍しい方針をとる前職での18年間は、最初から最後まで本当に楽しくて、毎日が宝探しのような気分でした。
不動産を貸したい、売りたいオーナーさんの「良さをわかってくれる方に引き継ぎたい。」という想いと、「この物件だからこそ、ここに決めたい。」という入居者さんの価値観のマッチングを仲介させていただくという、なんとも贅沢な役回り。
ですが、実は不動産仲介の現場では、そんなハッピーなマッチングが起きていることは稀な話でして。 資産運用や相続税対策のために、ハウスメーカーなどに進められるがままに物件を建てるオーナーさんや、商品として売却し、利益を上げることを目的として仕入れ販売を行うデベロッパーや投資会社、再販業者。
なんとなく物件検索サイトで予算や希望の沿線、間取りを入力して、出てきた検索結果の中からいくつか内見して、「予算内だし、希望条件にも近いし、ここでいいか。」と物件を選ぶ入居者さん。
実際によく見かけるのはこんな状況ではないでしょうか。
YouTubeやニュース記事などでよく見かける不動産に関する情報発信の多くは、
「資産価値の下がりにくいエリアは?」
「23区内のマンション価格、どこまで上がる?」
「外国人が日本の不動産を”爆買い”」
「不動産業界の闇を暴く」
など、まるで不動産が金融商品であるかのような内容や、あまりいいイメージを持たれていない不動産業界への不安を煽るような内容のものばかり。
自分がグッときた物件に対する熱い想いを写真とコラムと内見に詰め込んで、いい点だけでなくネガティブな点も全部正直に伝えて感性の合う方に繋いできた、自分の携わる不動産仲介の楽しい世界観とのギャップに、愕然とする思いが蓄積してきました。
気持ちのいい光が射し込む窓辺に、お気に入りの植物を並べて愛でる時間。
広々とした玄関土間で、趣味の自転車いじりを楽しむ休日。
どこまでも眺望が広がり、カーテンいらずで生活できるリビング。
キャットウォークに飛び乗る猫と過ごす毎日。
スタッフのモチベーションが上がる、「自分たちらしい」オフィス。
僕が触れてきた、この素晴らしい不動産の世界は、もっと世の中に広がるべきではないか?という考えが日に日に増してきました。
朝起きて、気持ちがいい自宅でコーヒーを飲みながら、「この家を選んでよかった。」と思うことはあっても、スマホで日経平均が上がっているのを見て、「今日もうちの資産価値は下がっていない。この家を選んでよかった。」と思う人はあまりいないのではないでしょうか?
不動産は、楽しい。それが自分のフィーリングに合うものであるならば。
では、どのようにしてフィーリングの合う物件を探せばよいのでしょうか?
当たり前のことですが、不動産には「貸す/売る」オーナー側と、「借りる/買う」入居者側の立場があります。
仲介営業マンとしての今までの僕の活動は、主にオーナーが供給する不動産の中からいいものを「セレクト」して、入居者さんにお届けするものでした。
ただ、セレクトするためには、セレクトされる魅力的な物件がまず存在しないといけません。
では、もっと世の中がいい物件であふれる状況を作るには、どうすればいいのでしょうか?
その答えは2つあると考えています。
1つは、入居者さん自身に、世の中にはもっと素敵な不動産や暮らし方、働き方がたくさん存在するという事実に気づいてもらうこと。そして、自分が住む、働く環境選びにもっと興味を持ってもらうこと。
もう1つは、オーナーさんにお金儲けのためだけではない、もっと楽しい不動産の世界を知ってもらい、より魅力的で、人に喜ばれ、愛着を持ってもらえるような物件を自分も作ってみたいと思ってもらうこと。
つまり、入居者側とオーナー側、双方に「気づき」を持ってもらうことが大切です。
愛着が湧く家との出会いにより、インテリアや植栽、アートや香り、DIYにまで興味の対象が広がったり。 ユニークな物件を作ったり、入居者さんに満足してもらうための様々な試みをするオーナーさんに触発されて、リフォーム方法や貸し方を普段と変えてみようと一念発起したり。
不動産を「ホビー」として捉えるという価値観は、そんな風にどちらの立場の方の考えを、生活を変えうるものだと考えています。
ホビー不動産のMAGAZINEでは、様々な角度から、不動産の楽しさ、奥深さをお伝えしていけたらと思っています。
とても1話では世界観を表現しきれないので、今回は総論に留めて、続きはまたの機会に。
不動産への「偏愛」を持つメンバーが、皆さんに楽しい不動産の世界をお伝えしていきます。
どうぞご期待ください。